減量の目的は「体重を落とす」ことではありません
減量と聞くと、「とにかく食べないこと」「体重計の数字を減らすこと」をイメージする方が多いと思います。でも実は、それだけを意識すると逆効果になることもあります。
大会に向けた減量の本当の目的は、「体脂肪を落とすこと」です。体重の数字ではなく、身体の中の脂肪をしっかり落としていくこと。この考え方を最初に持っておくだけで、減量中の焦りや不安がずいぶんと変わります。
難しい計算や特別な知識は必要ありません。まずは体のしくみを少しだけ知ることから始めてみましょう。それだけで、「よし、やってみよう」と思えるはずです。
体脂肪1kgを落とすために必要なこと
体脂肪1kgを落とすには、摂取カロリーより消費カロリーが7,200kcal上回る必要があります。消費カロリーには、じっとしていても体が使うエネルギー(基礎代謝)も含まれています。
「7,200kcalって多い!」と感じるかもしれませんが、1日あたりに置き換えると話は変わります。たとえば1日300kcalの赤字を作れれば、約24日で1kgの体脂肪が落ちる計算になります。急いで大きく削る必要はありません。
体脂肪1kgを落とすカロリー赤字の目安
消費カロリー - 摂取カロリー = 7,200kcalの赤字
食事を削りすぎないことも、同じくらい大事です
減量中に気をつけたいのが、食べすぎよりも削りすぎです。体重を現状維持するために必要なカロリー(メンテナンスカロリー)を大きく下回ると、体は「危機状態」と判断し、筋肉を分解してエネルギーに使い始めます。
筋肉が落ちると基礎代謝も下がり、同じ食事量でも太りやすい体になってしまいます。大会に向けて身体を仕上げたいなら、筋肉を守りながら脂肪だけを落とすことが重要です。
「食べないほど痩せる」は間違いです。正しく食べながら、体脂肪だけをターゲットにしていきましょう。
「何を食べるか」が、結果を大きく左右します
カロリーを意識することと同じくらい大切なのが、PFCバランスです。タンパク質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)のバランスを整えることで、筋肉を落とさずに体脂肪だけを効率よく減らすことができます。難しく考える必要はありません。まずは3つの栄養素の役割を知っておくだけで十分です。
最初に体重がスッと落ちるのは、なぜ?
食事を意識し始めると、最初の1〜2週間で体重がスルスルっと落ちることがあります。「思ったより簡単!」と感じるかもしれませんが、これは主にグリコーゲンが消費されているためです。
グリコーゲンとは、炭水化物が体内に蓄えられたもの。そしてグリコーゲン1gには、約3gの水分が一緒に蓄えられています。食事を減らすとグリコーゲンが消費され、それに伴って水分も一気に抜けるため、体重の数字が大きく動くのです。
つまり最初の体重減少は、脂肪が落ちているというより「水分が抜けている」状態です。それ自体は悪いことではありませんが、数字に一喜一憂しすぎないことが大切です。
「停滞期」は、体が脂肪を燃やし始めたサインです
グリコーゲンが使われると、次第に体重の落ちるペースが落ち着いてきます。「あれ、体重が全然減らなくなった…」と感じる、いわゆる停滞期です。
でも、これは挫折のサインではありません。むしろ体が脂肪を効率よく燃やし始めた証拠です。グリコーゲンが枯渇すると、体は代わりに体脂肪をエネルギーとして使い始めます。数字に変化がなくても、体の中では確実に変化が起きています。
停滞期こそが、本当の減量のスタートラインとも言えます。ここで諦めず続けることが、仕上がった身体への最大のカギです。
減量中こそ、筋トレを続けてください
筋肉を守るため
食事制限をしているとき、体はエネルギーを確保しようと筋肉を分解しようとします。筋トレを続けることで「この筋肉は必要だ」と体に伝え、筋肉の分解を防ぐことができます。脂肪だけを落とすためにも、トレーニングは欠かせません。
基礎代謝を下げないため
筋肉量が多いほど、じっとしていても消費するカロリー(基礎代謝)が高くなります。減量中に筋トレをやめると筋肉が落ち、基礎代謝も下がり、同じ食事量でも太りやすい体になってしまいます。トレーニングは続けることで効果を発揮します。
ステージ映えする体を作るため
脂肪を落とすだけでは、ただ細くなるだけです。筋肉があることで、絞れたときに立体感や締まりのある身体になります。大会のステージで輝く仕上がりを目指すなら、食事管理とトレーニングはセットで考えましょう。
まず今日から始めること、それは「記録」です
食事管理と聞くと「難しそう」「面倒くさそう」と思う方も多いと思います。でも、最初にやることはシンプルです。今日食べたものをすべて記録する、ただそれだけです。
記録することで、「自分が1日にどれくらいカロリーを摂っているか」が初めて見えてきます。多くの人が、食べているつもりはないのに思ったより摂取カロリーが多い、という事実に気づきます。
見落としがちな「落とし穴」に注意
食事の記録をするとき、料理だけを記録して終わりにしていませんか?実はコーヒー・ジュース・プロテインドリンクなどの飲み物や、サプリメントのカロリーが抜けていることがよくあります。飲み物だけで1日200〜300kcal以上になっているケースも少なくありません。すべてを正確に把握することが、正しい食事管理の第一歩です。
- 食事・間食はすべて記録する(写真でもアプリでもOK)
- 飲み物のカロリーも忘れずチェック
- プロテインやサプリの摂取カロリーも含める
- 1週間記録したら、1日の平均摂取カロリーを計算してみる
知識は、あなたを裏切りません
減量は、気合いだけで乗り切るものではありません。体のしくみを知り、正しいやり方で進めることで、無理なく、確実に変わっていくことができます。
最初から全部うまくやろうとしなくて大丈夫です。今日の食事を記録することから、PFCを少し意識することから、小さく始めれば十分です。
- 目的は「体重を落とす」ではなく「体脂肪を落とす」こと
- 食事は削りすぎず、メンテナンスカロリーを意識する
- 停滞期は失敗ではなく、脂肪燃焼が始まったサイン
- 筋トレは減量中も続けることで、筋肉を守り代謝を維持する
- まずは今日食べたものをすべて記録することから始める
私たちVOLIXは、あなたの挑戦を全力でサポートします。不安なことがあっても大丈夫。勇気を持って、一歩踏み出してください。